2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

青恥・赤恥・頬かむり 第5回 これって「反スタ」なのでしょうか

4. 「強断定」に担保される「選民証」 これって「反スタ」なのでしょうか 私はもともとは武谷三男シンパとして出発したのでした。最近のことですが研究者たちの『昭和後期の科学思想』合評会に場違いを承知で参加して末席で聴講したことがあります。「武谷を…

青恥・赤恥・頬かむり 第4回 信者にさらに23年間誤謬を隠ぺいしたまま経典化せんとする鶴巻官僚

3. 信者にさらに23年間誤謬を隠ぺいしたまま経典化せんとする鶴巻官僚 98年に英訳版では訂正したという事実そのものを下部活動家にはもちろん北井さんのようなトップクラスの理論家にさえ伝えなかったのが鶴巻官僚。いや KK 本人も、存命中に日本語版『変革…

青恥・赤恥・頬かむり 第3回 22年間気が付かない鶴巻派の「赤恥」

2. 22年間気が付かない鶴巻派の「赤恥」 「心のきれいな人」には見える「高貴な衣」 さきに「これは KK には深いお考えがあってのことに違いない」として KK の誤りとは簡単には断定できなかった戸惑いのことをお話しました。では、そこをどうやって突破した…

〔寄稿〕青恥・赤恥・頬かむり  第2回  「弘法にも筆の誤り」は「青恥」

1. 「弘法にも筆の誤り」は「青恥」 百聞は一見に如かず 〇読の陥井 北井さんも椿原さんも「KK のただの記憶違い」としています。そうなのでしょうか。それでは KK がなぜ間違えたのか、の秘密に迫れないのではないでしょうか。逆に言えばわれわれがなぜ KK …

〔寄稿〕青恥・赤恥・頬かむり 唯圓 第1回   「メタモルフォーゼ」とのルビはすべて誤りである

〔寄稿〕 青恥・赤恥・頬かむり 「Metamorphose」問題の厚顔無恥 ― 唯圓 鶴巻派と決別し、いまは独立・独歩に新たな道を模索している者です。1月20日の北井信弘氏のブログ https://ameblo.jp/nbkitai-ameba/entry-12651471671.html <「メタモルフォーゼ」の…

「コロナ後の社会」なるタワゴト

「革マル派」の神官どもは、2021年の「解放」新年号から「コロナ後の社会」についてなにやら語り始めた。曰く、「だが、マルクスの唯物史観を背骨とするわれわれにとって、いわゆる『ポスト・コロナ』が何であるかは自明である。末期性を露わにしている…

神官たちの醜怪

同志黒田の「無謬」神話にすがる「革マル派」官僚たち (1)護持されたルビ:「メタモルフォーゼ」の誤り 二〇二一年一月、KK書房より『黒田寛一著作集』の第二巻が刊行された。それは、一九九四年に『社会観の探求』(現代思潮社)の増補・改訂版として出…

脱炭素産業革命に抗して、真の・気候危機=自然破壊に対する闘いを構築しよう!

昨2020年9月21日、ポーランド最大の石炭企業PGFの炭鉱労働者が、業界再編に対する抗議のために、作業終了後、坑内に留まり地上に戻ることを拒否した。この闘いは瞬く間に10炭鉱に拡大した。坑内1000メートルの深度でのストライキは高温で通気が悪く極…

斎藤幸平 出演の「100分de名著 資本論」(NHK/ETV)について  マルクス主義の小ブルジョワ的改竄を許すな!(その2)

マルクス主義の小ブルジョワ的改竄を許すな!(その2) 同番組第二回は、「なぜ過労死はなくならないのか」というタイトルで放映された。 斎藤はワタミや電通の労働者の過労自死を例に近年の過労死の多発に言及し、「労働の生き血を求める吸血鬼」というマ…

マルクス主義への怖れと憎悪 第4回 マルクス疎外論のヘーゲル疎外論への還元

マルクス疎外論のヘーゲル疎外論への還元 百木は、廣松渉と同様に、マルクスの疎外という概念を、ヘーゲルの疎外という概念と同じものとみなし、本来的な人間を想定していると断罪して否定するのである。百木の論述は、廣松のそれよりももっと粗雑であるとし…

マルクス主義の怖れと憎悪 第3回 実践的立場の歪み

実践的立場の歪み 百木の錯誤はまず次のところにある。 彼は、マルクスが資本制社会を否定すべきものとしてとらえ、その根底に労働の本質形態をつかみとり、「人間と自然の物質代謝」というようにこの労働の過程を明らかにしたこと自体に恐れを抱いているの…

マルクス主義への怖れと憎悪 第2回 マルクス疎外論の否定 「マルクスの疎外論的発想」とは?

マルクス主義への怖れと憎悪 第2回 マルクス疎外論の否定 「マルクスの疎外論的発想」とは? 二 マルクスの疎外論の否定 「マルクスの疎外論的発想」とは? 百木は斎藤の主張にかんして、マルクスの疎外論を否定したい、という自分の問題意識にもとづいて図…

マルクス主義への怖れと憎悪 第1回 日本共産党のエコロジー的変質とその諸結果

マルクス主義への怖れと憎悪 目次マルクス主義への怖れと憎悪一 日本共産党のエコロジー的変質とその諸結果二 マルクスの疎外論の否定 ・「マルクスの疎外論的発想」とは? ・実践的立場の歪み ・マルクス疎外論のヘーゲルの疎外論への還元 ・あたらしい哲学…

斎藤幸平 出演の「100分de名著 資本論」(NHK/ETV)について―― マルクス主義の小ブルジョワ的改竄を許すな!(その1)

一月四日にNHKが上記の番組(第1回)を放映した。この番組は、今や売れっ子スターともいうべき斎藤幸平の「マルクス研究」の質を、いわばテレビ的明瞭さで露骨に示すものであった。斎藤について簡単に再確認すれば、彼が執筆した『人新世の「資本論」』(…

現代のユートピア幻想 第3回 『資本論』の展開の手前味噌な解釈

『資本論』の展開の手前味噌な解釈 大内力の以前にも、「労働者協同組合」をマルクスの言葉によって基礎づけるために、マルクス主義を自称する・この運動の推進者たちによって、『資本論』からの引用がなされてきた。 それは次のような論述である。 「労働者…

現代のユートピア幻想 第2回 社会民主主義者に変質した大内力のはかない希望

社会民主主義者に変質した大内力のはかない希望 二〇〇八年に亡くなった宇野派の経済学者である大内力は、「高齢者協同組合」というようなかたちで「労働者協同組合」の運動をすすめてきていた。 彼は、この運動を次のように理論的に基礎づけていた。 「協同…

労働者協同組合という現代のユートピア幻想 第1回 「「資本家・経営者・労働者」三位一体の働き方」という基礎づけ 

労働者協同組合という現代のユートピア幻想 「「資本家・経営者・労働者」三位一体の働き方」という基礎づけ 労働者協同組合法という超党派の議員立法が、二〇二〇年一二月四日の臨時国会最終日に参議院本会議で、全会一致で可決され、成立した。全会一致で…