「国家情報会議」の設置・
「スパイ防止関連法」の制定に突き進む
高市政権を打倒しよう!!
兵器輸出に突進する日本帝国主義
シンガポールで5月29日~31日の日程で開催された第23回アジア安全保障会議(イギリスのシンクタンクの国際戦略研究所が主催)には、40か国以上(アジアや米欧の参加、中国は今回不参加)の担当閣僚や軍高官や外交官などが参加した。
日本から参加した小泉進次郎防衛相は、「核兵器や戦略爆撃機を大量に保有している国」というように、あからさまに中国をさして、日本政府を「新型軍国主義」とよぶのは不当であると主張した。小泉防衛相は、この会議で、日本政府はアジア太平洋地域全体の軍備拡張へ新たな役割を担うと公然と披歴した。
これは、日本の高市政権が対中国の軍事的包囲網を形成することを公然と宣言したことを意味する。そのためにも軍需産業の育成を図っているのである。日本の軍需産業諸独占体は、高市政権の強力な支援を受けながら、旧来型の兵器などを大量に売りさばくとともに最新鋭の軍事技術の新たな開発と製品化を推し進めようとしている。この動きを加速させるために高市政権は、オーストラリアとの軍事協力を軸にして武器輸出をひろげているのだ。ちなみにオーストラリアには「もがみ」型護衛艦(国際的にはフリーゲート艦とよばれている)を11隻導入する計画を立てているが、うち3隻は日本の独占体が造り、8隻をオーストラリアが今後建造する計画である。
日・豪・ニュージーランドのこれら3国の権力者どもは、「中国の海洋進出」に対抗することを共通の安全保障の課題として位置づけ、海・空軍の戦闘能力を高めるために軍備増強に突き進んでいるのだ。


中国軍に対抗する新鋭兵器の開発
また、日米協議では、小泉防衛相はアメリカのへグサス国防長官と弾道ミサイルを迎撃する「SM3ブロック2A」や戦闘機に装備する空対空ミサイル「AMRAAM」などの生産を強化することで合意したという。これらは、高市政権が「防衛装備品」の移転に関する運用方針を見直し、これまでの「5類型(救難・輸送・警戒・監視・掃海)」に限るという制限を撤廃する法改正を基礎にして、武器輸出を全面的に認めたことで可能になったのだ。このような法改定を基礎にして、国内の増産をはかっているのだ。高市政権は、これまでの「安保3原則」の改訂に踏まえて、武器輸出の飛躍的拡大を推し進めているのである。
高市の「強い日本」は“戦争ができる国”
5月27日、首相・高市は「国家情報会議」設置法を、参議院本会議で自民・維新の与党に加え、国民民主、公明、参政の諸党をしたがえて可決・成立させた。
この「国家情報会議」は、首相をトップとする閣僚たちで構成し、警察庁、外務省、防衛省、公安調査庁などの既存の情報組織の「縦割り」を排して、情報を一元的に収集・管理し、総合的に分析する「総合調整権」をもつ「司令塔機関」である。
高市は、2021年の自民党総裁選から「インテリジェンス機関の体制強化」を公約に掲げてきた。今回の衆院選でも「国論を二分するような大胆な政策」の一つとして訴えた法案なのである。首相・高市は日本帝国主義国家の情報機関を一挙的に強化したのだ。
政府・自民党は、関連法案を今国会で成立させて、7月をめどに「国家情報会議」の事務局として(内閣情報調査室を「発展解消」して)「国家情報局」を新たに設定しようとしている。この「国家情報局」を始動させることを「フェーズ1」(第一段階)と位置付けている。そうすることで、「インテリジェンス(情報収集・分析)改革」によって、「外国勢力による諜報活動」などを取り締まる「スパイ防止関連法」や独立した諜報機関「対外情報庁」の創設に向けた論議を本格化させようとしている。こうすることが高市のいう「強い日本」であり、まさに“戦争ができる国”なのである。高市政権は、近隣諸国だけではなく、グローバルに諜報活動をくり広げて、情報を察知し、分析し、対中国(ロシア・北朝鮮)の帝国主義的侵略戦争を推進するための体制を盤石にしようとしているのである。
まさにそのためには、国内に向けては、軍備増強や戦争に反対する人々の動向を探り、未然に弾圧し根絶するために監視網を張りめぐらせているのである。われわれはこの策動を断じて許してはならない!!

中国との戦争のための「国家情報局」
中国国家権力者・習近平は、ロシア国家権力者・プーチンとの連携を強化し、BRICSなどを通じた「グローバルサウス」への接近を戦略的に進めている。これは、アジア・欧州・アフリカを巨大な経済圏で結ぶ国家戦略であり、インフラ投資などを通じて新興国への影響力を強化しているのである。台湾は中国の一部(一つの中国)であり、台湾の統合は中国の「核心的利益」であると位置づけ、台湾の独立は許さないという態度を明確にしている。高市政権は、ドンロー主義を唱えるアメリカ帝国主義国家権力者トランプの動向をけん制しつつ、独自の「強い日本」のために傾注しているのである。
日本帝国主義国家権力者・高市は「台湾有事」を日本の「存立危機事態」であると主張し、「集団的自衛権」を行使する可能性があると国会答弁で発言したことが、中国からの「日本軍国主義への復活」という猛反発を招いたにもかかわらず、この発言を正当化し続けている。中国への警戒心をあらわにしているのである。このような立場から中国との戦争のための「国家情報会議」の設置を目論んだのである。
また、北朝鮮国家権力者・金正恩は、ロシア国家権力者・プーチンとの連携を強め、ウクライナ戦争に1万2000人以上の兵士を鉄砲玉として差し出した。(クルクスの最前線で約4000人以上が死傷したといわれている。)さらに、巡航ミサイル、弾道ミサイルなどの発射実験を繰り返している。これは、日米の軍事的圧力に対抗する戦力の強化のみならず、政治・外交的な圧力(経済制裁の解除や体制保証の要求)を目的としているのである。これに対して、日本政府はこれらの動向を日本の安全保障にとって「重大かつ差し迫った脅威」であると主張し、これを口実とし、独自に経済的軍事的に対抗するために「国家情報会議」を立ち上げるとともに、軍備増強をすすめようとしているのである。
「憲法改正」に突き進む高市政権
自民党は、現行憲法改定の要点として「自衛隊の明記」・「緊急事態条項の新設」・「教育無償化」・「参議院の合区解消」の4項目を挙げているが、そのうち現在の最大のねらいは「自衛隊の明記」と「緊急事態条項の新設」である。これらは戦時体制の構築のために必須なのだからである。高市政権は2026年2月の衆議院選挙で圧勝し、自民党だけで三分の二を超える議席を獲得したことを基礎として、“今がチャンス”とばかりに、憲法の改定に取りかかっているのだ。
これに対して、われわれは、野党諸政党の「憲法」擁護運動の反労働者性をあばきだし、高市政権の憲法改定の策動、戦争遂行体制の構築を粉砕するために闘おう!!
労働者・学生・知識人たちは、団結して兵器の大増産反対・武器輸出反対を掲げて闘おう!!
“戦争ができる国”づくりを推し進める高市政権を打倒しよう!!
プロレタリア・インターナショナリズムに立脚し、いっさいの帝国主義戦争に反対し、現代帝国主義諸国家・階級諸国家を打倒するためにたたかおう!!
(2026年6月15日 赤井 龍緒)















