発売中!!『自然破壊と人間』      (野原拓著 プラズマ出版)

本書の第三論文の

冒頭ページを紹介しましょう。

「脱成長コミュニズム」というマルクス解釈

 筆者は斉藤幸平『人新世の「資本論」』を、

マルクス資本論』の真髄を貫いて考察します。

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  この続きは、是非お買い求めてお読み下さい。

  本書の取扱店を紹介します。

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   詳しくは、プラズマ出版のホームページをご覧ください。

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錯乱とシンボル操作  ――2・14労働者怒りの総決起集会「革マル派」代表発言

 去る2月14日に「革マル派」の春闘集会が行われた。そこで「革マル派」代表が連帯アピールを行ったわけだけれども、その内容は錯乱に満ちている。

 「世界各地で労働者・人民が生活苦と失業と感染の危機にたたきこまれているいま、異常な株高が惹きおこされている。ブルジョアどもは莫大な富を独り占めし、人民はかつてない窮乏化にたたきこまれている。貧富の差はパンデミック下で急速に拡大し、その根底にある〈階級分裂〉が剥き出しになっている。」
「このかん帝国主義諸国は、安価な労働力を求めて海外に生産拠点を移し、国内製造業を空洞化させてきた。そこで生産過程から放逐した多くの労働者の『雇用の受け皿として』サービス産業などを肥大化させてきた。こうした産業は、マルクスが「産業予備軍」と呼んだ失業者群のプールの今日的形態にほかならず、そこで働く労働者はおしなべて非正規雇用を強いられてきた。〈パンデミック恐慌〉下でこのプールが決壊し失業者が大量に放り出されてきたのだ。」
 「異常な株高」と「恐慌」という言葉を並存させても彼らは何の矛盾も感じないというわけだ。今日起きている事態はコロナウィルスの蔓延を条件として、政府の緊急事態宣言などの外出抑制策や労働者・人民が自衛のために外出を控えていることにより、生産・流通・消費が停滞しているという事態である。莫大な経済的損失を被っている諸独占体に政府が湯水のごとく資金を注入してどうにか維持できているのがいまの日本を含めた各国の資本主義経済なのである。いいかえるならば、危機が恐慌として爆発したわけではなんらない。そして利ざやを稼ぐために諸独占体が投機に打って出ているから株高が現出したにすぎないのである。あとで触れるように、「革マル派」指導部が「パンデミック恐慌」とか「貧富の差の拡大」とか「階級分裂」を持ち出すのは「革マル派」になおとどまっている組織成員の目を現実から背けさせるシンボル操作のためにほかならない。


 「革マル派」代表は言う。
 「『危機は批判を呼ぶ』というが、たしかに『資本主義の限界』ということが巷でも囁かれはじめてはいる。だがもちろん、資本主義社会は自動的に崩壊することはありえない。(※1)それを打ち倒すことができるのは、ただ労働者階級による批判、それも力による批判だけなのだ!」
 「資本主義の真の秘密を知っているのは、階級的に目覚めているわれわれ以外にはない。資本主義をこの地上から一掃し、その廃墟のうえに(?)いかなる社会を建設すべきかという歴史的自覚をもって闘いを挑みつづけているのがわれわれなのだ。」


 資本主義を倒すのは労働者階級による批判、力による(?)批判(マルクスの「批判の武器」「武器の批判」という言葉から言い回しだけを借用してきているのかもしれないが、理論的=論理的に展開できないことの・的外れの模倣によるごまかし)。つまり労働者階級によるイデオロギー闘争によって資本主義を打倒しうるということになる。さらに資本主義打倒の結節点はプロレタリア世界革命の完遂の時点であるからして、労働者階級によるイデオロギー闘争によってプロレタリア世界革命が完遂するということになる。これを錯乱といわずしてなんというべきか。労働者階級が前衛党の指導のもとに階級的に自らを組織化して階級闘争に決起すること。その労働者階級がたたかいを反政府・反権力闘争にまでおしあげ、さらにすすんで労働者ソビエトを主体として自らの国におけるブルジョア国家権力を打倒するたたかいに決起すること(革命闘争)。そして自らの国において勝利したプロレタリアが労働者国家を建設し、世界革命完遂のために他の国におけるプロレタリア革命運動を支援すること。これらのことがらはすべて等閑に伏されているわけだ。イデオロギー闘争と物質的実践の区別もつかないタダモノ主義と過程的思考法のゆえに。
 さらに「資本主義の真の秘密を知っているのは、階級的に目覚めているわれわれ以外にはない」とは? 自分たちだけが階級的に目覚めてどうするというのか? ソコ存在する労働者に自分たちが「何であり何であるべきか」という自覚を促し、階級的に自分たちを組織化するのを促すのが前衛党の役目ではないのか?


 問題はなにゆえにこのような錯乱した言辞を「革マル派」指導部が語るのかということにある。彼らが「パンデミック恐慌」とか「古典的貧困と古典的階級分裂」(最近は使わなくなったが)とかのテーゼをもちだすのは現代資本主義が最末期であり、そうであるがゆえにソコ存在する労働者が続々と階級闘争に決起するであろうという願望を投影しているからである。そして「階級的に目覚めているわれわれ」が「資本主義を批判」すれば労働者階級が世界で・日本で陸続といつかは決起するであろうという願望をもっているからである。このようなことを喚きたてることによって、「革マル派」所属の組織成員たちに日本階級闘争の極めて否定的な現実から目を背けさせ、自分たちのもとにつなぎとめようというのである。これをシンボル操作といわずしてなんというべきなのか!


 確かに現在、ネオ・ファシスト自民党政権の「自助」にシンボライズされた血も涙もなき福祉切り捨て政策により、労働者・人民の政府への反発はこれまでになく高まっている。だが今、産業報国会化が完成して久しい日本の労働運動は極めて否定的な現状にある。日本の労働組合の組織率は約17%(2020年厚労省調べ)にすぎない。各帝国主義諸国家の新自由主義的経済諸政策のゆえに確かに世界中で貧富の差は拡大している。日本においては今や非正規の労働者が労働者の大半を占めている。「連合」に所属する労組の大半は企業防衛主義に陥っているがゆえに、これら非正規の労働者の組織化をネグレクトしている。日本共産党は彼ら労働者たちを立憲民主党との連立政権樹立のための票田とみなしているにすぎない。そうであるがゆえに、ほとんどの非正規労働者は無権利状態に置かれているのだ。政府・自民党への反発がこれまでになく高まっていたとしても、日本労働運動の極めて否定的な現実のゆえに、それは労働者階級の階級的組織化に結びつくことなく、せいぜい立憲民主党を主軸とする連立政権樹立(※2)への期待に収斂される運命にある。このような厳しい現実をいかにして変革するのか? 問題はこのように立てられなければならない。現実が厳しいにもかかわらず、いやそうだからこそ闘志をもってこの現実に立ち向かわなければならないのだ。


 現「革マル派」指導部にはだが各産別・地区の労働者組織を指導する力はない。何年か前に或る合同労組という形態をとっている組合の或る分会において、経営者による組合員を名指しして指名解雇攻撃(これは組合破壊行為として意義をもつ)がかけられた。この攻撃に対してこの分会に所属する革命的フラクションメンバー(以下RFメンバーと略する)を指導する中央労働者組織委員会(以下WOBと略する)のメンバーたちが裁判闘争でたたかうように指導してきた。もちろん支援闘争など組織化しそうにない「連合」労働貴族の犯罪性を浮き彫りにするために、また日本労働運動の否定的現状を明らかにするという意味で裁判闘争の活用は必要である。だが、そのWOBのメンバーは裁判闘争での解雇撤回を自己目的化し、その分会が所属する合同労組本部にたいしては裁判闘争を徹底的にたたかえとだけ突き上げたのであった(労働組合強化の没却。そのことを今日探究派に属するメンバーは最初から批判していた)。彼らWOBメンバーはブルジョア国家権力統治機構の一実体をなす裁判所の理性を信頼し、裁判闘争にたたかいを全面的に依存したのである。裁判闘争が敗北局面になり、「金銭和解しかない」と現実感覚をもった本部の良心的なメンバーが言っていたにもかかわらず、WOBメンバーに指導されたRFメンバーは分会役員として彼らを突き上げて最高裁に上告までした。そのうえでWOBメンバーは最終段階で裁判闘争の敗北の責任をその本部メンバーになすりつけ、金銭和解にふみきるよう指導したのである。そうすることによってそのRFメンバーがその合同労組内につくってきた大衆的基盤は一気に消滅した。なぜならば、裁判所のブルジョア階級的性格や裁判闘争の限界を組合員大衆に明らかにせず、裁判闘争を自己目的化していたことにもとづいて、組合員たちは裁判所に幻想をもっており最後の方針転換についていけなくなったからである。これは中央指導部が全力をあげた指導の結果なのである。こういう過去を彼ら「革マル派」指導部は未だに組織内に明らかにし、自己批判していない。あまつさえ、当時のWOBの指導を批判してきた今日探究派に所属するメンバーの批判を封殺し、それもできないと見るや、罪業をでっち上げて組織からの除名という前代未聞の処分に打って出たのである(2019年1月30日。「コロナ危機との対決」や「コロナ危機の超克」参照)。このような最近の過去を持ち、未だに自己批判をやっていないばかりか自分たちの行為を組織内に隠蔽してきた彼らに労働者組織の指導ができるのか? 断じて否である。


 以後、彼ら「革マル派」指導部は「実践論を主体化する」体操や「組織哲学」なるものを組織成員におしつけて組織を固めようとしてきた。私には下部党員や組織成員の彼らへの反発が透けて見える(たとえばかの「体操」は哲学的客観主義を克服するために実践論を主体化する苦闘を行ってきたメンバーたちへの冒涜である)。機関誌・紙である『新世紀』「解放」は彼ら官僚化した「革マル派」指導部(神官)に牛耳られ、彼らの主張に異議や疑問をもつ意見が載せられなくなって久しい。諸論文も理論的混乱や錯乱に満ちたものがそれらの紙上に毎回平気で載せられている。これらの現実に対して批判や反発は当然湧いてくる。今の神官たちはそれを押さえつけるのに必死ではないかと思われるのである。そのためにこそ、今はなき同志黒田の権威を利用して自らを権威づけ、彼らをつなぎとめようと必死であるわけなのだ。


 今なお「革マル派」内部にいて神官たちに反発している組織成員諸君! 

日々君たちは彼らの文章や言動に反発や疑問をもち、さまざまな場でそれを表明しているであろう。だが、今の「革マル派」指導部は腐敗しているがゆえに、批判や反発を個別に表明しても彼らはそれを受け止めるわけでもない。ましてや日々組織内外で生起する諸問題を教訓化し・教訓化したものを普遍化するために内部思想闘争を縦横に組織することなどしない。彼らを打倒するために団結して分派を結成してたたかうことが絶対に不可欠なのだ。それぬきに反スターリン主義運動の再生はありえない。

 わが探究派とともにたたかおうではないか!

 

(※1 これは「コロナ後の社会なるタワゴト」で昨年暮れの第一基調報告を「かつてのスターリニストの五段階発展説と同断だ!」と批判したことへの対応である。彼ら神官たちがわが探究派の批判に戦々恐々とていることがよくわかる)
(※2 おそらくこのような事態が現出したならば、「これは日本労働者・人民の怒りの表出だ!」と彼らはその質を問うことなく手放しで賛美するであろう。彼らが労働者階級の階級的組織化とは無縁になっているからである)
        (2021年3月9日 風間優作) 

発売中!!『自然破壊と人間』       (野原拓著 プラズマ出版)

     本書の第一論文

「実践的立場にたって大水害にたちむかおう」の1ページ目を  

 ご紹介しましょう。

  台風による堤防の決壊で大水害が何カ所も引きおこされました。

 なぜこんな大きな被害になるのか、なぜ防げなかったのか。

 どう私たちは考えたらよいのでしょうか?

  筆者はその解明の方法を明らかにしていきます。ぜひ続きをお読み下さい。

  本書を全国の主要書店でお求めいただけます。 丸善ジュンク堂紀伊國屋、く 

 まざわ、啓文堂三省堂ブックファーストなどです。

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  送料は版元が負担します。

  詳しくは、プラズマ出版のホームページをご覧ください。

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発売中!!  『自然破壊と人間』(野原拓著 プラズマ出版)

『自然破壊と人間』です。

 ―――マルクス資本論』の真髄を貫いて考察する。――――

 3月12日から書店販売しています。

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いよいよ明日発刊 『自然破壊と人間』  (野原拓著 プラズマ出版) ~~目次~~

 今日も、目次を紹介します。

Ⅲ 脱炭素産業革命にもとづく諸攻撃をうち砕こう

このⅢ部の構成は、〔1〕から〔83〕まであります。

〔1〕は2020年6月12日、(83〕は(2021年2月1日)です。

 これらは、日々ブログに発表してきた記事集です。

筆者は、日々の生活を報道をマルクス主義の真髄を貫いて考察します。

 

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   手に取ってお読みになりたくなったのではないでしょうか。

   読者の皆様!!ぜひ書店でお買い求めご考察下さい。

           (2021年3月11日 編集部)

近刊!!『自然破壊と人間』         (野原拓著 プラズマ出版) ~目次~   

 今日は、目次を紹介します。

 とても詳しい目次ですので、読者の皆様はどのような展開かを予想することができるでしょう。この目次を参考にしていただいて、ご検討ください。

そして、ぜひ書店でお買い求めください。

 

はじめに

Ⅰ 環境的自然の破壊と階級的人間

 〔Ⅰ〕実践的立場になって大水害にたちむかおう

    実践的立場にたって

    現実肯定主義と結果解釈主義

    革マル派現指導部の全人類的立場からのアプローチ

    現存政府へのお願いの運動をのりこえてたたかおう

    エネルギー問題へのすりかえに惑わされてはならない

 〔2〕異常気象に関しての・エネルギー保存の法則を適用しての考察

 〔3〕「脱成長コミュニズム」というマルクス解釈

    斉藤幸平『人新世の『資本論」』に』異議があるとすれば、それは何か

    晩期のマルクスがめざしたもの

    わが仲間からの意見

    対抗軸を設定する単純な思考法

    マルクスの真髄をぬきとるための「コモン」

    通俗的英語頭

    問題意識のうすっぺらさ

    共同体農民の共産主義的意識の大量的算出

 〔4〕イデオロギー批判の方法について

    新たな問題に直面して

    インターネットで調べよう、と頭がうごく問題

    「ホロドモール〈飢餓による殺害〉」について

Ⅱ 論点の盲点――地球は温暖化しているのか否か、その原因は何か

 〔1)地球寒冷化論者の陥穽 

    何が問題なのか

    地球寒冷化の根拠

    研究者の不安

 〔2〕「二酸化炭素が原因」という把握はいかにして導き出されたか研究者の不安

    温暖化問題の本の特質

    気温の変化と経験的な照らし合わせ

    水蒸気と雲

    IPCCの図の妥当する範囲

 〔3〕地球温暖化の論争に背後にあるもの

    異様な論争

    私の推論のみちゆき――その出発点

    二酸化炭素削減に反対している人たち

    アメリカの保守派の立場

    各国の権力者が「二酸化炭素削減」を叫ぶのはなぜか

Ⅲ 脱炭素産業革命にもとづく諸攻撃をうち砕こう

  (1)~(83)の項目

    この内容は次回に紹介します。お楽しみに。

 

 

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           ( 2021年3月10日 )

『自然破壊と人間』(野原拓著プラズマ出版)     近日発売!!

3月12日から書店販売を開始!

 

1 環境的自然破壊と階級的人間

 「自然破壊」はさまざまです。原発爆発による放射能被害、森林伐採や森林火災、大水害などです。これらは、各国の権力者や資本家たちが経済を優先し拡大することで、ますます多様化と被害の深刻化を増やしています。例えば、2019年秋の台風による大被害をうけました。「予想を超える」強風と雨量によって相次いで河川の堤防が決壊し、多くの犠牲者と多大で広範な被害を受けました。二度とあってはならないことです。

 筆者はこの事態をわれわれの問題として受けとめ、この事態に対決するという実践的立場に立って解明します。「異常気象」をエネルギー保存の法則を適応して考察します。唯物論的に考えるとはどういうことなのかを、わかりやすく論じています。最近ブームの斉藤幸平氏は「脱成長コミュニズム」を提唱していますが、その主張の虚妄をマルクス主義の真髄を貫いて明らかにします。さまざまなイデオロギーをどうとらえるか、イデオロギーを批判することは、大変難しいです。筆者は身近な仲間の陥りがちな傾向を深く考察し、イデオロギー批判をする際に重要なことはどんなことかを提示しています。これらを読み深めながら、私たちもマルクス主義の真髄を貫いて考察するとはどういうことなのかを考えることができるでしょう。

Ⅱ 論争の盲点―― 地球は温暖化しているのか否か、その原因は何か

 地球寒冷化論者の陥穽、「二酸化炭素が原因」と言うが……、地球温暖化論争の背後にあるものをマルクス主義の真髄を貫いて考察します。多くの研究者の諸説を文献にあたりながら、検討しています。

Ⅲ 脱炭素産業革命にもとづく諸攻撃をうち砕こう

 筆者がブログで日々発信してきた(83項目)を集録しています。あーそういうこともあった、それをどう考えるか、どう実践していくか。きっと読者のみなさんもご自身の日々をふり返り、どう考えてこられたかを問い直すことができるのではないでしょうか。

 

        ぜひ、手に取ってお読みください。

 

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  明日は、この本の「目次」を掲載します。掲載の論文をお楽しみに!
          (2021年3月9日 プラズマ出版編集部 )