よくぞ来た!「革マル派」指導部

 馬脚を現した「革マル派」官僚――ポンタ(本多延嘉)顔負けの「反革命」規定

 

 彼らはついに馬脚を現した! 「反革命=北井一味を粉砕せよ!」と叫んだのだ!
 驚くべきことに、かの「KK連合」論を打ち出し「反革命カクマル殲滅」を叫んだポンタこと本多延嘉顔負けの手口をもって、いやさらには、みずからを革命的に批判したトロツキー等の反対派の同志たちを「帝国主義の手先」=「反革命」と烙印し、肉体的にも抹殺したスターリンの手口を、彼らは踏襲するにいたったのだ! そこには、プロレタリア前衛党組織においては、組織内思想闘争をおしすすめるだけではなく、「分派闘争」をも推進すべきことを打ち出した『組織論序説』以来の反スターリン主義の組織論の匂いすらない。いまや行方知れずの「組織哲学」を打ち出し、党内闘争そのものを事実上否認したとき以上に彼らは〝進化〟した!
 それはまさにわが探究派の思想闘争から逃げ延び、引きこもりを続けてきた彼らの〝鎖国〟政策の破綻を自己暴露するものである。そのことを、「反革命=北井一味を粉砕せよ!(第1回)」が「革マル派」のホームページ上で公開された瞬間にわれわれは暴露しておいた。――「北井信弘のブログ」の「革マル派現指導部の悲鳴――反革命=北井一味を粉砕せよ!と叫びだした」(7月27日)、「探究派公式ブログ」の「反革命=北井一味を粉砕せよ!と悲鳴をあげる革マル派指導部を打倒せよ!」(7月28日)。
 彼らの絶叫の意味と本質を、われわれは完全に明らかにしておいた。

 他方、彼らの「革命戦略上・運動=組織路線上・組織建設路線上の対立などとは全く無縁な地平で……」などというあらぬ非難にたいしても、「よくぞいったものだ。これらすべての理論分野で、われわれが徹底的におこなった批判から沈黙をもって逃げ回ってきたのが、お前たちではなかったか。」と早々に喝破し(「北井信弘のブログ」7月30日)、「反帝・反スタ戦略」をめぐる彼らの歪曲、「現代中国=ネオ・スターリン主義論」などをめぐってわれわれが堂々と続けてきた理論的批判の一端を改めて連続的に突きつけ、彼らの嘘と欺瞞を暴露するとともに、反論を要求してきたのであった。だが、彼らは一切沈黙してきた。このこと自体が彼らの事実上の敗北宣言でなくて何であるか。

 われわれのもとには、「あまりにひどいR派中央の主張、……私の彼らへの幻想は最終的に絶たれました! 」という怒りの表明が、続いている。そのような声は、広く深く浸透している。
 彼らがみずから白日のもとに曝け出したその素顔を、もはや再び覆い隠すことはできない!

 

 「糸色=スパイ」説デッチ上げの深層

 

 彼ら「革マル派」現指導部は、「糸色望」氏を「日本の内閣情報調査室」または「米CIAあたりの末端の諜報員」であるなどとデッチ上げ、この「スパイ」に探究派が操られているなどという妄言をはいてきた(第1回)。しかも、われわれの反撃に驚き慌て、かつポンタ流の政治主義への組織内部からの反発に直面し、スッタモンダの挙げ句に、彼らがやっとこさ出した「第2回」では、「糸色望」が「スパイを自認」などと吹聴している。それは、「自らがスパイであることをまったく否定していない」からだという。バカも休み休み言え! そもそも「糸色=スパイ」説など、彼らによる何の根拠もないデッチ上げであり、論争に値しない妄言にすぎないのであって、むしろ、論点をこのようなことにもっていって〝泥仕合〟にでももちこめたら、これ幸いというのが、彼らの思惑なのであった。そんな〝煙幕〟のようなものと闘うほどに、われわれは愚かでもヒマでもない。

 だがそれにしても、それほどまでに「糸色」氏をおとしめたい、彼らの動機は何であるか。これもまた自明である。

 わが探究派の諸出版物・SNS上での発信などで、われわれは、今日の変質し腐敗しきった指導部に支配される「革マル派」の諸問題を、そしてこの革マル派建設の挫折の諸教訓を明らかにする理論的営為を積み重ね、すべての革マル主義者たらんとする仲間たちに、そして労働者階級に提起し、問うてきた。そして日本反スターリン主義運動の再生のために何が問われているか、を突き出してきたのである。このわれわれの闘いに対して彼ら「革マル派」指導部は一度としてまともに対応したことがない。対応しようにも出来ないのである。かつて革マル派を牽引してきたそうそうたる理論家たちのすべてが、彼らのあまりの変質・腐敗をそれぞれなりに感知し、党指導部に見切りをつけて筆を折り、あるいは、官僚たちによって健筆をふるうことが出来ない状況に追い込まれている以上、それは当然のことではある。現指導部は、理論的研鑽を軽んじ、現実的な諸問題の理論的掘り下げや新たな理論創造とは無縁に、政治主義的嗅覚を頼りに野合して、党組織の支配権を奪取してきた政治屋たちなのである。支配権を維持しようともがくほどに彼らは腐敗を深める。

 彼らは、それでももちこたえられなくなり、ついに悲鳴をあげた! わが探究派を「反革命」と規定し、論争対象ではない、と決めつけることでのりきりをはかったのである。だが、「北井」にせよ、「椿原」にせよ、永い組織活動の経歴をもち、多くの革マル派組織成員に知られてもいる。著作も論文も「北井」を中心に、それこそ山ほどある。われわれを何かと誹謗することはできよう。やりたいようにやればよい。それだけならむしろ彼らの品性の悪さを自己暴露するだけのことである。だがそれだけならまだしも、「北井」や「椿原」を――探究派結成三年、プラズマ現代叢書刊行からも二年余をへて――探究派を突如として「権力の狗」などと決めつけても、多くの組織成員たちを騙しおおせるとも思えない。そこで彼らが苦心して考え出した〝妙案〟が、「革マル派」のなかではあまり知られていない「糸色」氏の経歴をサモサモらしく描き出し、彼をまず「スパイ」としてデッチ上げ、この「スパイ」に操られているのが、「北井」や「椿原」である、という図式なのだ。「スパイと心中する北井一味」という虚偽のイメージに彼らはしがみつく。「糸色」氏にあらぬ嫌疑をかけ、この個人を徹底的におとしめることで、「反革命=北井一味」という虚構を維持しようという汚い根性を彼らは発揮しているのである。
 だが、「糸色望がスパイを自認」(第2回)などと吹聴すればするほど、じつは彼らのそのような主張には何の根拠もなく、説得力がないと彼ら自身が感じていることを自己暴露することになる。こんなストーリーが「革マル派」下部組織成員からも見透かされていることにさえ気づかないほどに彼らは追い込まれている。政治的にも焼きが回った政治主義者とは、何と哀れな!

 もともと、彼ら自身、「糸色」氏が「スパイ」であるなどと思っているわけではないのである。何なら、その根拠を示してやってもよかろう。

[ なお、野暮なお節介ではあるが、ついでに言っておこう。CIAの諜報員=スパイプーチンの手先になるとは? 面白いことを言うものだ。これでは糸色氏は、命がいくつあってもたりないではないか! ]

 

 〝飛んで火に入る夏の虫〟――よくぞ来た! 「革マル派」官僚!

 

 そうは言っても、わが探究派に理論的にまったく反駁しないのでは、社会的にもみっともないだけでなく、じつは彼らに疑惑をいだいている下部組織成員たちからさえハラの内を見透かされ、著しい組織的混乱に追い込まれた。そこで彼らが必死に試みているのが、ウクライナ問題で彼らが「祖国防衛主義に転落」したというわれわれの暴露にたいする逆襲である。
 そもそも、「糸色」氏を目の敵にしたのは、彼がSNS上の「革マル派」学生組織のネットワークにのりこみ、「革マル派」の「祖国防衛主義」への転落に警鐘を乱打したからでもある。学生たちのあいだに少なからぬ影響が出たことは明らかである。この影響を振り払うためにも、彼らは「糸色」氏を「スパイ」に仕立てるとともに、ロシアのウクライナ侵略に抗する闘いを、まさに「祖国防衛主義」的に闘うことを正当化することが死活問題となったのである。

 

 どんな土俵でもわれわれは結構!

 

 この猛暑のなか、彼らが〝逆襲〟してくれれば、まさに「飛んで火に入る夏の虫」!
 われわれは、彼らの思想的変質を徹底的に暴きだすであろう。(既にこの闘いを開始している北井信弘のブログの8月13日の記事――天上から現実場に降り立つと発想する官僚意識丸出しの革マル派官僚」等々を見よ!)

 ここで、一言だけいっておけば、「(北井一味は)国家ニハ支配階級ト被支配階級ガアリマス……といった二、三のテーゼのようなものだけを枠のようにアテがって、ウクライナ情勢を評論しているだけの俗物なのだ。」などと彼らは言っている。自分が何を言っているのか、分かっているのか? 彼らは、現実分析に適用すべきマルクス主義のイロハを、そしてその根幹をおのれが嘲笑していることにさえ、何の頓着もない。〝マルクス主義の原則にこだわるのは青臭い、大人になれ! 〟と彼らは〝自負〟する。
 政治屋の真骨頂、ここにあり! 脱マルクス主義者にふさわしい妄言というほかあるまい。あいにく「北井」をはじめ、われわれは同志黒田の営為を革命的に受けつぎ、「危機 現代へのマルクス主義の貫徹」のために不撓不屈の戦いを続けているのであって、お前たちのような政治屋に〝脱皮〟する気などサラサラない。どんな政治屋にたいしても、われわれは、革命的マルクス主義の立場に立脚して徹底的に闘うであろう!

 

 集団ヒステリーの惹起

 

 「解放」2731号で、「国際反戦集会」(8月7日)では、基調報告者の「市原」なる人物が、「反革命=北井一味粉砕」を呼号し、大いにもりあがったと彼らはいう。それは結構!  だが、こんな「集団ヒステリー」醸成手法でのりきりうるほど現実は甘くはない。われわれに対して、「鉄槌をくだす」・「万死に値する」・「冥土のみやげ」などと、ヤクザまがいのドス黒い情動をムキだしにして脅迫するのもよいが、このような策動は、「革マル派」現指導部が、同志黒田を先頭として創造してきた革命的前衛党とはもはや似ても似つかぬものとなったことをみずから満天下に暴露するものとなっている。こんなことで、組織成員たちが一人また一人と叛旗を翻すことを食い止めることは出来ないだけではない。そのような挙動は、わが探究派に呼応する革命的な同志たちの決起によって組織の一挙的瓦解を呼び寄せるだけの挙動であることを、彼らは知ることになるであろう。

 「革マル派」のもとに結集し、プロレタリアートの自己解放のために闘ってきたすべての労働者・学生の皆さん、かつてのブクロ派官僚以下に、いやスターリンその人と見まがうばかりに変質し腐敗しきった現指導部を一刻も早く打倒し、日本反スターリン主義運動を再創造するために、わが探究派とともに闘おう! 「革マル派」のもとで歪めてしまったおのれの主体性を問い返し、その過去と朗らかに訣別して、新たな闘いを開始しよう!

(椿原清孝 二〇二二年八月一五日)